エビデンス

Evidence
2022/05/20
  • 珪素
  • 安全性

急性経口毒性試験(農業・畜産用)

2013年(平成25年)10月10日

試験報告書

依頼者 株式会社 APAコーポレーション

検体 水溶性珪素超濃縮溶液(農業・畜産用)

表題 雌マウスを用いる急性経口毒性試験

2013年(平成25年)08月29日 当センターに提出された上記検体について試験した結果をご報告いたします。

雌マウスを用いる急性経口毒性試験

要約

水溶性珪素超濃縮溶液 (農業・畜産用)を検体として,雌マウスを用いる急性経口毒性試験 (限度試験)を行った。試験群には2000 mg/kgの用量の検体を,対照群には溶媒対照として注射用水を雌マウスに単回経口投与し,14日間観察を行った。その結果,観察期間中に異常及び死亡例は認められなかった。以上のことから, マウスを用いる単回経口投与において、検体のLD50値は,雌では2000 mg/kgを超えるものと評価された。

依頼者

株式会社 APAコーポレーション

検体

水溶性珪素超濃縮溶液(農業・畜産用)

試驗期間

2013年08月29日~2013年10月10日

試験実施施設

一般財団法人日本食品分析センター 多摩研究所

東京都多摩市永山6丁目11番10号

試験責任者

一般財団法人日本食品分析センター 多摩研究所

安全性試験部 安全性試験課

川本 康晴

 

1 試験目的

検体について,OECD Guidelines for the Testing of Chemicals 420(2001)に準拠し、雌マウスにおける急性経口毒性を調べる。

2 検体

水溶性珪素超濃縮溶液(農業・畜産用)

3 試験液の調製

検体を注射用水で希釈し,100mg/mLの試験液を調製した。

4 試験動物

5週齢のICR系雌マウスを日本エスエルシー株式会社から購入し、約1週間の予備飼育を行って一般状態に異常のないことを確認した後,試験に使用した。試験動物はポリカーボネート製ケージに各5匹収容し,室温23℃±2℃,照明時間12時間/日に設定した飼育室において飼育した。飼料(マウス,ラット用固型飼料;ラボMRストック,日本農産工業株式会社]及び飲料水(水道水)は自由摂取させた。

5 試験方法

検体投与用量として2000 mg/kgを投与する試験群及び溶媒対照として注射用水を投与する対照群を設定し,各群につきそれぞれ5匹を用いた。投与前に約4時間試験動物を絶食させた。体重を測定した後、試験群には試験液,対照群には注射用水をそれぞれ20 mL/kgの投与容量で胃ゾンデを用いて強制単回経口投与した。観察期間は14日間とし、投与日は頻回,翌日から1日1回の観察を行った。投与後7及び14日に体重を測定し、t-検定により有意水準5 %で群間の比較を行った。観察期間終了時に動物すべてを剖検した。

 

6 試験結果

1) 死亡例

いずれの投与群においても,観察期間中に死亡例は認められなかった。

2) 一般状態

いずれの投与群においても,観察期間中に異常は見られなかった。

3) 体重変化(表-1)

投与後7及び14日の体重測定において,試験群は対照群と比べ体重値に差は見られなかった。

4) 剖検所見

観察期間終了時の剖検では,すべての試験動物に異常は見られなかった。

7 結論

検体について、雌マウスを用いる急性経口毒性試験(限度試験)を実施した。その結果,観察期間中に異常及び死亡例は認められなかった。以上のことから,マウスを用いる単回経口投与において,検体のLD50値は,雌では2000 mg/kgを超えるものと評価された。

表-1 体重変化

体重は平均値±標準偏差で表した(単位:g)。

括弧内に動物数を示した。

以上

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