エビデンス

Evidence
2022/05/09
  • マグネシウム
  • 農業/畜産

早期離乳子牛における実験的低マグネシウム血症の作成

浜田 龍夫, 田辺 忍, 大森 昭一朗, 亀岡 暄一, 森本 宏

抄録

1) 37日令より粗飼料とマグネシウム欠乏の精製飼料を給与することによって,早期離乳子牛(Nos.9,11,19)の低マグネシウム血症を作成した.
2) 65日令に激しい強直性けいれんを示した子牛No.9は,5% MgSO4溶液200mlの筋注によって速やかに回復した.血漿マグネシウム水準は0.5(けいれん中)から,注射13時間後に1.5mg/100mlに上昇した.
3) 子牛No. 11は67日令に,明らかなけいれん状態を経たとみられる状態で,死亡して見出された.
4) 子牛No. 19の血清マグネシウム水準は79~107日令に0.59~0.50mg/100mlの危険水準に達したが,低マグネシウム血症によるけいれん状態にまでいたらなかった.
5) 血漿および血清カルシウム水準は低マグネシウム血症の進行により影響されず,正常とみられる範囲内にとどまっていたので,本実験の血液臨床図は低マグネシウム正常カルシウム血症とみられた.
6) 組織のマグネシウム水準に関する予備的な結果が示された.

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